4月の金峰山(森林限界越えの雪山)
金峰山(写真は瑞牆山頂より見た金峰山)
奥秩父山域最高峰にて唯一森林限界を越えている山。
まだまだ雪がたっぷり残ってる4月に登ってきました。
注意
※樹林帯の中は完全に踏み固められていてアイスバーンです。
この時期に登るならピッケルと前歯付きアイゼンは必須アイテムです。
※森林限界を越えると吹きっ晒しで天候が悪化したら逃げ場がありません。
天候判断はくれぐれも慎重に…。
無理なら引き返すのも大事です。
2012
4/18
04:30 : 瑞牆山荘駐車場着
写真は瑞牆山に登った時に撮影した駐車場
空を見ると快晴。まだ日の出前だけどさっさと登るに限るなと
(富士見平までは瑞牆山と同じ道。一度登ってるから真っ暗でも分かるし即出発)
※登山口から標高1650m付近の林道横断までは暗いとカナリ分かり辛いです。
初めて来る人は大人しく日の出を待った方が無難です。
05:15 : 富士見平着
ここで瑞牆山と分岐。
(無雪期なら瑞牆山と金峰山を同日中に登る人もいるらしいけど…。今回はパス。)
その名の通り日の出でうっすら赤く染まった富士山が見えました。
標高1900m地点でアイゼン装着
みんなが踏み固めてるものだから登山道だけアイスバーン…。
(逆に踏み固めてくれてたおかげで、上部ではラッセルせずに済みました)
07:00 : 大日岩着
大日岩から南アルプスが良く見えた!
(手前が鳳凰山、奥が右から甲斐駒、仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳)
甲斐駒見るたびにつくづく思うけど、あの黒戸尾根を下から日帰りで往復したのだから、我ながら凄い事したなぁと…
分岐点
ここら辺、登山道を踏み外すと平気で50cm以上は足が雪の中に埋もれます
本日見えた最後の富士山
やっぱ太平洋側は弱い気圧の谷って予報通りだった…。
08:00 : いよいよ森林限界超え
瑞牆山と八ヶ岳が良く見える。
山頂までけっこうアップダウンがあるなと。
まぁ天気も快晴だし、風も微風だし、問題ありません。
そこまで張り出してないけど雪庇登場。コレを踏み抜いたら即死です。
南の斜面は崖なので基本トレースに沿って北寄りを進むべし。
(昨日の関東地方は夕方雷雨だったので、万が一トレースが消えてた時のために地形図を頭に叩き込んで、雪庇の出来てそうな場所は予想してましたが…。)
もうすぐ山頂
08:35 : 五丈岩到着!
森林限界越えてから標準タイムより早いような気もするけど…。
雪のおかげで道が直線的だったからか??
五丈岩から山頂は目と鼻の先
08:40 : 山頂到着!
埋もれてます。1mは積ってるなと。
記念撮影。(なんだかドラクエのバーサーカーが鎌を持ってる感じに見えなくもないような…。)
ちなみに胸ポケットから見えてる白いヤツは地形図。
視界良好と言えども、今回の様に崖の横を通過するような雪山では、現在地を常に確認しながら進んで行った方がより安全ですよ。
09:10 : 下山開始
ガスがわいてきたので、視界が無くなる前にさっさと降りるべし
急斜面のトラバース。
歩くたびに雪塊が凄いスピードで落ちていくのを見ると…。
ここで転倒したら自分もああなるのかと…
アイゼンとピッケルなしでは危険すぎますな…。
雪庇の場所で撮影
晴れてるから雪庇って分かるけど、ガスってたらねぇ…
森林限界超えの雪山を無事登頂するには、地形図の把握と天気を確実に予測できる能力必須であります。
ここから樹林帯へ
八ヶ岳も雲に隠れてしまいました…。
さっさと下山するに限るなと
12:30 : 下山!
無事戻ってきた!!
夏山とほぼ同じタイムだけど相当疲れました。
ただでさえ一眼レフで他人より苦労してるのに、ピッケルも担いで、アイゼンも…。
(アイゼン装着してると両足合計1kgの重りをつけてるのと同じワケだし…。)
まぁ安全のためには仕方ないです。
森林限界超えた雪山は景色抜群で歩いていて最高に気持ち良かったものの、たった一つのミスが命取りになるワケで…。気軽に行ける場所ではないなってのが今日の感想であります。