新穂高、西穂高日帰り登山
西穂高岳
穂高連峰の端っこといえども、細い痩せ尾根を越えた先にある山。
尾根縦走の練習をするにはもってこいの山であります。
新穂高⇔西穂高、標準タイムが7時間ちょい。
新穂高ロープウエイの営業時間は9時前〜17時前。
間に合うかどうかはなかなか際どいところ。
独標から西穂高山頂までは細尾根。落ちたら死あるのみなためペースアップできません。
新穂高⇔独標までをいかに標準タイムより早く往復するかが、この日帰りにかかっています
2010年夏は3000mクラスの山に多々登ったので、自分の体力なら十分間に合うだろうと言う事で、2010/10/1に突撃した次第です。
注意
※当然のことながら無雪期限定。冬に登る場合はそれなりの装備が無いと死にます。
積雪期の記録は こちら を参考にしてください。
※独標までは天気さえ良ければ誰でも登れる登山道。
独標から先は細く痩せた尾根の連続です。落ちたら標高差1000m真っ逆さまですので死あるのみです。
※自分のコースタイム5時間はあくまで参考まででお願いします。
帰りのロープウエイに間に合わなかったら山小屋で一泊してください。
※夏場、尾根で雷雲につかまったら、どこに雷が落ちるか分からないロシアンルーレット状態。
天気を良く観察して、ヤバいと思ったらすぐに引き返す事も重要です。
要するに、素人がいきなり登れる山ではありません。それなりの経験を積んだ上で挑戦してください。
6:00 : 新穂高温泉駅の駐車場着 仮眠
8:00 : ロープウエイ乗り場に並ぶ
(始発に乗れるかも、日帰りするには重要な要素)
8:35 : 人が増えたので少し早めに始発便を動かしてくれた。
↑笠ヶ岳を見ながらロープウエイは登っていく…。
8:50 : 標高2100mから本日の登山スタート。
目標は西穂高小屋まで50分以内
9:30 : 早めに小屋に着いたので小休止
↑焼岳、乗鞍岳、奥には白山。今日もいい天気だ。
↑独標までは幅の広い尾根を登っていく。振り返れば上高地と大正池。
10:30 : 独標着。
ココから先は細い尾根を11峰越えていきます。
↑独標から先、ピラミッドピークの奥に西穂高を望む
これ以降の写真で一枚でも怖いというモノがあれば、潔く独標で引き返した方が無難です。
↑尾根の幅1mもありませんな。
上高地、新穂高、両側とも標高差1000m。なかなかスリリング。
↑人がいるとこんな感じ。まさに空中散歩であります。
↑人がいる写真の手前側を上から見下ろした感じ。
個人的にはココが一番怖かった。(手足の長い自分でも足をかける場所がなかなか見当たらなくて…。)
↑やっと残り8峰。ピラミッドピーク到着。
↑ピラミッドピークの先。岐阜側は奈落の底だ…。
↑チャンピオンピークを越えて、3峰、2峰は岐阜側の崖沿いを行く
↑頂上直下の崖登り
人がいる時は落石されて当たり前と思って、石が飛んでこない場所で待機。
↑崖の途中で振り向くと…。
う〜ん。スゴイ場所を登ってきたもんだ。
11:30 : 山頂着!
↑記念撮影
↑奥穂高〜槍ヶ岳方面(槍はちょうど雲がかかってる)
↓ちなみにこの写真撮ってる場所。一歩踏み出せば白出沢の奈落へ一直線。
ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
この日は凪だったから良かったけど、風の強い日にこのような写真を撮るのは大変危険であります!
ちなみに、西穂高〜奥穂高間は一般登山道としては日本最難関。
まだ西穂高までの足場はしっかりしているけど、ここから先は岩が脆いし、断層も逆の場所があるので足をかけにくい。
たった2km進むのに6時間を要します。
独標〜西穂高とは比較できないレベルの危険地帯なので、安易に突っ込むのはやめましょう。
12:10 : 山頂折り返し。
↑今回道を間違えた独標手前の尾根。
道なりに進んで右側の尾根に入った。
(そこそこ踏み跡もあったので間違えやすい場所なのでしょう)
ちょっと進んでふと見ると、アレ?何故左に人がいるんだ??ヤバい。間違えたと。
今回は視界がクリアだったからすぐ気付いたけど、ガスっててそのまま突っ込んでたら遭難するところでした。
登山の本に書いてある通り、ホント下りは特に間違えやすい…。
13:30 : 独標着。
時間に余裕が出来たので写真撮影タイム
左から
ピラミッドピーク、西穂高、奥穂高、吊尾根を経て前穂高。手前の沢は岳沢
すばらしい景色だ
14:00 : 下山開始
15:00 : 下山!
休憩(70分)を含めコースタイム6時間10分で戻ってこれました。
秋だったので消費した水も1L程度です。
写真の通り、初心者がいきなり行って登れる山ではありませんが、登山中級者にとってはなかなか楽しめる山だと思います。
新穂高と上高地を両方見下ろしながら歩くなんて本当に空中散歩気分ですし、こんな経験出来る場所もなかなかないので、ぜひチャレンジしてみてください。