丹沢の放射能汚染状況



文科省の汚染マップによると、神奈川県内でセシウム土壌沈着量が10000ベクレル/平方メートル越えているのは丹沢山系のみ。
実際にどのくらいの線量が出ているのか、2011年11月21日に宮ヶ瀬の奥にある塩水橋から日帰りで蛭ヶ岳往復してきました。
恐らく丹沢山系をガイガーカウンターで測定した記録はまだ存在しないハズ。貴重なデータかと思います。


※蛭ヶ岳に関しては一年前にも登っているので、登山情報に関しては こちら をご覧ください。
 この山は標準タイムで往復10時間程度要しますので、登山素人が軽装備で入山すると遭難するのがオチです。
 登山経験者以外の入山は控えておいた方が無難です。



測定機器:ECOTEST TERRA MKS-05(黒)
測定誤差:±15%
測定場所:私の腰の位置に装着。地上約1m


以下写真です。

5:10  :  塩水橋に車を停めて、真っ暗な中を出発
       ヘッドライトがないと自分の手すら見えません。
       
       ↑帰りに撮影した塩水橋の登山口。
        0.10μSv/h

6:50  :  堂平ブナ林
      
       ↑0.08μSv/h
       
       この調子だと丹沢が汚染されているってのがガセか??
       と思いながら順調に標高を稼いでいると…。

7:40  :  天王寺尾根との分岐点に到達したあたりから数値が上昇
      
       ↑高度1330m地点。0.14μSv/h

       
       ↑0.16μSv/hまで上昇。これはもう汚染確定だ…。
       
       ↑宮ヶ瀬との分岐でも0.16μSv/h…。

8:10  :  丹沢山頂到着。
      
       ↑0.11μSv/h
       文科省の汚染マップ通り、丹沢山頂は低いなと

8:20  :  丹沢山頂から少し進んだ先
      
       ↑0.13μSv/h
       また線量が上がってきた。

8:40  :  熊笹の原っぱ。ここは丹沢で私が一番好きな場所。
       
       ↑0.13μSv/h
       
8:50  :  不動ノ峰
       
       ↑0.18μSv/h
       丹沢山系第二位の標高を誇る峰に登ったら急に線量が上昇
       
       ↑峰の終わり付近。この峰は0.16〜0.18μSv/h普通に出てる…。

9:20  :  蛭ヶ岳まで900m地点
       
       ↑0.15μSv/h

       
       ↑蛭ヶ岳手前
       谷を見下ろす細い尾根歩き。
       熊笹の原といい、ココといい、丹沢は都会に近い割に意外と楽しめる山であります。
       去年まで、丹沢にガイガー装備して登るなど夢にも思ってませんでしたが…。

9:30  :  蛭ヶ岳直下
       
       ↑0.12μSv/h
       線量が下がってきた。

9:40  :  蛭ヶ岳到着
       
       ↑0.12μSv/h
       蛭ヶ岳周辺は汚染が少ないようだ…。
       
10:20  :  蛭ヶ岳を後に帰途へ

       
       ↑相模原市南区北里大学近辺
       空気が澄んでたのでよく見えました!
       ココを見つけるコツは日産の大きな工場が目印。
       羽田を離陸した飛行機からも日産のおかげで一発で相模原はあのあたりだと見分けが付きます。


13:50  : 塩水橋登山口着
       標準10時間を8時間40分(休憩&カメラ撮影&線量測定時間含む)
       今年も3000m級の山に登りまくったからこれくらい余裕なのだなと。


↑各写真の位置関係。



まとめ
・塩水橋から天王寺尾根分岐までは沢筋
・そこから先は基本的に尾根筋。尾根筋の線量が高い!
・尾根筋でもコルになっている所は低くなる傾向。
・不動峰(丹沢よりも標高が高い)の線量が高いのに、蛭ヶ岳山頂と丹沢山頂が低めなのは謎。

・結論
 狭い範囲でこれだけ線量が上下すると言う事は、文科省の汚染マップ通り丹沢にもセシウムが降っているとみて間違いないでしょう。
 まぁ最大でも0.18μSv/hなので、先日行ってきた福島の 大滝根山 みたいに徹底した防護体制で登山する必要もありません。
 今回の登山で丹沢のデータが得られただけで十分な収穫であります。

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