剱岳早月尾根日帰り登山
剱岳。
一般人が登れる山としては、日本で最も険しく危険な山。
その名の通り、山頂付近は切り立った断崖絶壁…。
剱岳を室堂から攻める場合は、アルペンルートの交通機関の関係で1泊2日でないと登れませんが、富山の馬場島から早月尾根を登れば日帰りで登れます。
剱岳に登ってみたいけどなかなか時間がとれないなと思ってたら、日帰り可だと気づけたので2010/8/2に突撃した次第です。
注意
※当然のことながら無雪期限定。冬に登る場合はそれなりの装備が無いと死にます。
※最後は岩を登るため、少なくとも八ヶ岳、穂高岳、槍ヶ岳、等々の山を躊躇なく登れる方でないと危険です。
※標高差2200mの日帰りは、相当にキツイです。
御殿場口から富士山を登れるだけの体力が必要。
自分のコースタイム12時間40分はあくまで参考まででお願いします。
無理そうならば途中の山小屋で1泊するのも大切です。
要するに、素人がいきなり登れる山ではありません。それなりの経験を積んだ上で挑戦してください。
8/1
22:00 : 馬場島着 道中も車のヘッドライトだけが頼り。本当に真っ暗。
キャンプ場の駐車場で仮眠
(ドコモの携帯はこの時点で圏外だった…)
8/2
3:00 : 日の出前。まだ真っ暗な中から出発!
暗くて登山口もよく分からず…。
明るいうちに到着して、登山口を確認してから仮眠するのが無難かなと思われます。
登山口さえ分かれば、尾根筋を進む一本道。
ところどころ断崖のそばを通過するものの、特に迷う事はありません。
標高200m毎に看板もあるので分かりやすいです。
1時間で350mずつ標高を稼ぐペースでゆっくりと…。
ガスってて、しかも前日夕立が降ったせいか藪蚊が多い!
低地は蒸し暑く、水3L持ってきたけど全然足りません。
7:00 : 標高2200m 早月小屋に到着。
水を2L800円にて購入。
ついでに小休止
7:15 : 出発
8:00 : 2400m付近でやっとガスの上に出て室堂が見えた。
なんかずっと硫黄臭いなと思ってたら、室堂方面からの風。地獄谷の匂いがここまで来たのだなと納得。
そしてこの辺りから尾根越しに剣の山頂が見えてきた。
雪渓が残ってた。
これくらいならアイゼン使うまでもないけど、7月初旬とかだとアイゼンあったほうが無難なのかなとも。
8:30 : ライチョウ親子に遭遇。
ライチョウが道案内してくれるって話はよく聞くけど、本当でした。
登山道をてくてくと歩いていく。
9:00 : 標高2800m
ここから標高差200m。
この岩の塊。いったいどうやって登るのだ??
↑少なくともこの写真を見ても、躊躇なく進めると思えないと、剱岳を登るのは控えた方が無難です。
10:00 : 山頂着!
標高2999mなので、立ったら3000m超え!!
早月尾根はガラガラだったのに、室堂からの登山者は多いです。
室堂方面。かすかに槍も見えました。
10:30 : 自分の登ってきた尾根もガスに包まれてきたので、早々に下山開始
↑早月尾根。
早月尾根と室堂との分岐の看板。
ここのちょい下で分岐してるので間違えないように!
12:30 : 山小屋で一服
さらにガスが濃くなっていつ雨が降ってもおかしくない状態。
まだ鳥の声が聞こえるから、降らないと祈りつつ…。
(尾根を降りる道なので雷が来たら最悪)
富士山みたいに砂走りもないので、ペースアップする事も出来ず、
飛ばしたいのをひたすら我慢しながら下る。
(少々のペースアップは可能だけど、それで道中足が壊れたらアウト!)
15:40 : なんとか雨が降る前に下山!
休憩含めコースタイム12時間40分。
消費した水 5L
剱岳と聞くと「点の記」の影響からか凄まじく険しい山を想像してしまうけど、
岩場で三点確保がきっちりできて体力がある人ならば、天候が良ければ意外とすんなり登れてしまう山でもあります。
ぜひチャレンジしてみてください。